当学院の講師陣による平成30年度都立高校入試問題(共通問題)分析を掲載いたします。
出題形式・出題傾向・難易度・必要な対策等を分析しております。
都立高校入試対策で地域No1を目指し、私たちは日々研究を重ねております。その研究の一環として毎年行っているのがこの都立高校入試問題分析です。分析から導き出される「都立高校入試に有効な対策」については、塾内で実施する説明会や面談等でご案内するとともに、日々の授業・講座に反映しております。

○英語 易化
総括:昨年度から、難易度は大きく下がった。受験生の学力レベルを問わず、全ての層で得点が上がる見通し。
予想平均点:60点代前半~半ば(昨年度は57.8点)。
分量:紙面上の総語数は約2500語で、ほぼ例年通り。ただし、大問4の本文が約650語とやや多く時間が足りない受験生が出やすかった。
難易度を大きく下げている要因としては、①大問3・大問4ともにに要旨・教訓が単純で読みやすい、②昨年は選択肢が2行にわたるものが多く言い換えの表現も散見されたが、今年度は選択肢が短く平易、という点が挙げられる。
自由英作文(12点満点)は比較的書きやすい出題であり、何が問われているか分かれば中位層でも10点、下位層でも6点程度が望める。ただし、求められている内容を書けない場合に大きく失点するため、出題内容の理解によって明暗が分かれる。なお、高校によって採点基準に差があることにも留意が必要である(上位校を受験している場合には、より質を高めることが求められる)。

○数学 易化
問題構成に大きな変化はなかった。
難易度は昨年度から下がり、平均点は上昇する見通し。
予想平均点は60点台半ば(H29年度:56.3点、H28年度:60.9点)。
4択問題が4問(昨年度・一昨年度は3問)という点は、大きな変更ではないものの、従来差がついていた(解けない受験生が多かった)大問3(関数)で4択問題が2問あったことにより、試験全体の難易度が下がった。
また、大問2・4の証明が例年よりもやや易しかった。部分正答も含め、得点率が例年よりも高いものと思われる。
一方で、大問4(2)②・大問5(2)は例年どおり難問であった。例年低い正答率となっており、当該問題が合否に与える影響・試験の難易度に与える影響は極めて軽微。

○国語 難化
直近2年が非常に易しい出題内容であったが、その2年と比較すると難易度は上がった。漢字・作文以外は4択問題であり、出題形式に大きな変更はなかった。
直近2年と比較すれば難易度は上がたものの、特別に難しい出題であったわけではない。
予想平均点は60点台前半(H29年度:69.5点、H28年度:73.9点)。
以下、大問別に分析する。
大問1・2(漢字):ここ数年の中では最も難易度が高かった。「差がつく」問題が多く、漢字を苦手とする受験生は失点が大きかったと思われる。全体の平均点に与える影響は小さくはないが、中堅上位校・上位校受験者の多くは影響が少なく、漢字で大きく失点した場合は、相当不利である。
大問3(文学的文章):読みやすい文章である一方で、選択肢で迷いやすいものが複数あった。昨年度・一昨年度と比較して、最も難化した大問である。
大問4(説明的文章):文章自体が中学生には読みにくかったものの、読解できれば素直に選ぶことのできる問題が多く、「案外合っていた」という受験生が多かったと思われる。
大問5(古典を含む対話文):全体としては易しい問題。文法問題として連用修飾と連体修飾の識別出題があり、都立高校入試の文法問題としては難問の部類。近年、出題が続いていた仮名遣いを問う出題はなかった。

○理科 若干易化
大問構成は、大問1・2=小問集合、大問3=地学、大問4=生物、大問5=化学、大問6=物理と変化なし。大問6の問2が作図と論述が各2点(他の設問は全て各4点)となり、問題数が1問増えた。その他、出題形式、難易度に大きな変更はなかった。予想平均点は50点台後半(昨年度並みか若干の上昇)。
昨年度から引き続き、作図の出題があった。当該問題の論述部分については、設問文の誘導が明快で易しいものであった。昨年出題のなかった化学反応式を書く問題が出たものの、化学反応式を書く能力よりは問題文の読み取り能力を問われる出題であったと言える内容。知識だけでなく、問題文を読み取る能力が問われる傾向が定着している。

○社会 昨年度並み
大問構成は、変更なし(大問1=小問集合、大問2=世界地理、大問3=日本地理、大問4=歴史、大問5=公民、大問6=分野融合)。論述問題が全体で2問であったことも、昨年度と同様。一方で、完答式の選択問題が7問と増加した。内容としては、統計資料から計算で解答を導く問題やグラフの読み取り能力を問う問題など、従来から都立高校入試で問われ続けていることが今年度も出題されており、大きな変更はなかった。
問題自体の難易度は例年並みかやや易しいものであった。ただし、完答式の設問が増加し、苦戦を強いられた受験生も一部に発生したはずである。総じて、上位層では得点がしやすく、下位層では得点しにくい問題が多かったと言える。
一方で、大問5(公民)の問1・問2は非常に易しく、下位層でも失点が許されない設問となっており、平均点を引き上げる要因となるだろう。予想平均点は60点前後。

【全体】
昨年度(H29年度入試)と比較すると、総合的に難易度が下がり、高い平均点が予想される。特に、英語・数学の易化が顕著であり、ともに5~10点程度の平均点上昇が予想される。予想平均点は310点前後(昨年度から10点程度の上昇)。なお、近年の都立高校入試で最も平均点が高かったのは平成27年度の309.5点である。その平成27年度に迫る平均点となることから、倍率の高い高校を受験している場合は、特に「いつもよりも高い得点が必要」な入試となった。当塾のエリアである旧第9学区では、武蔵野北(女子)、小金井北、小平、小平南、保谷、小平西(女子)の受験者が要注意。従来の想定よりも10~15点以上高い得点がボーダーラインとなる学校も出てくると思われる。

※当ページに記載の内容は、当塾独自の分析です。不確実な内容も含まれておりますので、ご了承ください。